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ブルゾンちえみから学ぶこと 休業ではなくあえて「引退」… [ブルゾンちえみから学ぶこと]

ブルゾンちえみから学ぶこと
休業ではなくあえて「引退」…





ブルゾンちえみから学ぶこと.GIF
ブルゾンちえみ(C)日刊ゲンダイ






【芸能界クロスロード】

志村けんさん(享年70)の追悼番組は
軒並み高視聴率を上げた。


「今見ても面白い」と感激する
年配者に交じり、
「3歳の子供も夢中になって
見て喜んでいた」と
いう母親の声も多く聞く。

喜劇役者の芸に時代の垣根はない。

文句なしに面白いことを改めて
教えてくれたのが、志村さんの
懐かしいコントの数々だった。

今もコメディーがあったらと思うが、
テレビ界の主流はバラエティー。

出演者も吉本芸人が大半を占める。

ひな壇に並んだタレントを司会の
明石家さんまや松本人志らが
イジって笑いを取るのが
バラエティーの基本。


志村さんの「バカ殿」は
渥美清さんの「寅さん」の
ように「喜劇」という作品であるが、
バラエティーは作品というより、
時代を映した番組に過ぎない。


それでもバラエティー番組の
時代は続いている。


もともとは「打倒ドリフ」を
目指してバラエティーは出てきた。

その先駆者が関西の吉本芸人。


漫才・落語などの演芸を中心とした
東京芸人に対し、しゃべくりで
笑いを取る関西芸人の
関ケ原の戦いだった。


大阪弁でまくしたてるように
しゃべる芸は新鮮に映り、
大いに受けた。


徐々に関西勢が圧倒していく。

大阪弁を標準語のように
広めた言葉の勢いもあった。

テレビも視聴率を取れる
芸人バラエティーにシフトを
切り替える。

東京の演芸番組は追いやられ、
現在、かろうじて残っているのが
日本テレビ系の「笑点」ぐらい。


関西芸人の東京進出にピンで
立ちはだかったのが
ビートたけしであり、
志村けんさんだったが、
多勢に無勢。

勝ち目はないなかで、
毒舌で独自の笑いを
追求したたけし。

コントにこだわり続け
自分のスタイルを
崩さなかった志村さん。

吉本芸人にとっても
特別な存在にはなっても、
さほど脅威ではなくなっていた。


吉本の強さは芸人の数だけでなく、
卓越した芸を持つ人が次々と
出てくること。


東京のタレントではなかなか
太刀打ちできない。

先日「行列のできる法律相談所」に
引退するブルゾンちえみが
最後の出演。

準レギュラーとして3年間
出ていたそうだが、
吉本芸人の前では歯が立たず。

「面白くない」という声が
圧倒的だった。

本人も自覚していたそうで
「賞味期限切れ」
引退を決意したという。


ブルゾンは事務所の
「タレントコース」に入っていた。

芸能事務所は本来、
歌手・俳優・芸人らを養成するのが、
タレントも養成する時代だと気づく。

「タレントの基本はおしゃべり。

教えるよりもその子が持っている
しゃべりのセンスを見抜けるかにある。

後は元モデルなど肩書があれば即戦力。

それだけバラエティーは需要が多い」
(芸能関係者)

最近の芸能界志望者は

「テレビに出たい」

「タレントになりたい」と
漠然とした理由が多い。

本来、
「芸人になりたい」

「俳優として映画に出たい」と
いう明確な目的意識が薄れている。

憧れだけで芸能界に入っても、
おしゃべりだけでタレントは
なりやすい。

それでも売れるのがバラエティーの
魔力でもある。

ブルゾンも瞬間的に売れたが、
やがて芸能界での目的を
失ったように迷走していたように
見えた。

休業ではなくあえて
引退を選んだブルゾンから
学ぶことは多い。

(二田一比古/ジャーナリスト)


日刊ゲンダイDIGITAL 4/16(木) 9:26配信

最終更新:4/16(木) 12:49


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200416-00000002-nkgendai-ent












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