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1977年放送『快傑ズバット』 打ち切りの理由は「視聴率が良すぎたから」 [1977年放送『快傑ズバット』]

1977年放送『快傑ズバット』 
打ち切りの理由は
「視聴率が良すぎたから」





1977年放送『快傑ズバット』.GIF
筆者所有の『快傑ズバット』レーザーディスクVol.1










「ズバッと参上!ズバッと解決!」

1977年に放送された特撮ヒーロー番組
『快傑ズバット』は主演の宮内洋氏
演じる私立探偵早川健のさっそうたる
雰囲気と、熱のこもった演技により
今なお語り継がれる快作となりました。

毎週「今度はどんな日本一対決を
するんだろう?」とズバットを
楽しみにしていたライターの
早川清一朗さんが当時から
今へとつながる記憶を語ります。


* * *

2020年3月から新たな
スーパー戦隊
『魔進戦隊キラメイジャー』の
TV放送が始まります。

この作品のキャッチコピーが
「キラっと参上! カラッと解決!」
だと聞いた筆者は、真っ先に
『快傑ズバット』の名乗り口上
「ズバッと参上! ズバッと解決!」を
思い出しました。

40年以上前の特撮作品の残り香を、
新たな作品で感じられるのは
大変良いものです。


さて、『快傑ズバット』は
何をやっても
世界一の私立探偵である
早川健がギター片手に
日本各地を放浪し、
殺された親友、飛鳥五郎の
敵を討つ物語です。

早川健は、亡き親友が
残した設計図を元に自ら
完成させた強化服
「ズバットスーツ」と
特殊自動車「ズバッカー」を武器に、
日本中の暴力団やギャングを
陰で支配する悪の大組織
「ダッカ―」と戦うのですが、
そのやり方が変わっているというか、
『快傑ズバット』にしか
見られない独特なものなのです。


大まかな流れとしては、
ほぼ毎話、まず暴力組織の用心棒が
何かのジャンルで日本一と名乗り、
腕前を披露します。

すると早川健が
「だがその腕前、日本じゃあ二番目だ」
と挑発し、用心棒が
「それなら日本一は誰だ!?」と
返します。

そこで早川健は帽子を上げて
チッチッチッと舌打ちしながら
人差し指と中指を振り、
最後に笑いながら親指で
自分を指すのです。

これがもう、本当にたまらず
カッコいい。

そして腕前勝負をして勝利し、
用心棒をへこませます。

その後、武力組織と用心棒の
非道に怒り狂った早川健は、
ズバットに変身して名乗るのです。

「ズバッと参上! ズバッと解決! 
人呼んでさすらいのヒーロー! 
怪傑! ズバァァット!!」


不遇な終わり方を迎えた『快傑ズバット』





1977年放送『快傑ズバット』-1.GIF






ズバットは手にした鞭を振るい、
用心棒や戦闘員と戦い勝利します。

問題はその後。

大抵の場合、暴力組織の長を
捕らえると、
「飛鳥五郎という男を殺したのは
貴様だな!? 貴様だな!?」と
ド迫力で問い詰めます。

「違う、知らない!」と
否定されても
「嘘をつくな!」と詰め寄り、
最後は叩きのめして罪状を
書き記した「ズバットカード」を
置いてその場を立ち去ります。

細部やセリフは毎話異なりますが、
大体こんな感じで話は
進んでいきます。

現代ではこんなヒーロー番組、
絶対作れない気がしますね。

この早川健、宮内氏はだいぶ
楽しんで演じていたようで、
レーザーディスクの
ライナーノーツに掲載された
インタビューで
「俺のやりやすいように
皆が考えてくれて、
演技やアクションの
アイディアをどんどん
取り入れてもらったなぁ」と
語っています。

またオープニングでセスナから
降りたあとの投げキッスは
アドリブだったそうで、
撮り終わった瞬間に、
キャメラマン(原文ママ)が
こらえきれずにプッと
吹き出したそうです。

数々の日本一の技比べについては
脚本を読んで次の用心棒が
どんな技で来るのか分かったら、
ある程度サマになるように
撮影の合間に練習を
重ねていたというのも、
宮内氏のヒーローへのこだわりを
強く感じるエピソードです。

そんな
『快傑ズバット』ですが、
当初1年続くはずが32話で
打ち切りの憂き目に
あってしまいます。

メインライターを務めた
長坂秀佳氏が理由を尋ねたところ、
「数字(視聴率)が良すぎたから」
という驚きの答えが返って
来たそうです。

特撮ヒーロー番組は子供向けの
おもちゃを売って利益を
出すものなのですが、
視聴者の年齢層が想定よりも高く、
人気があるのに売れ行きが
良くなかったので終了せざるを
得なかったのです。

不遇な終わり方を迎えた
『快傑ズバット』ですが、
カルト的な人気はその後も続き、
1999年に発売された
『スーパーヒーロー作戦』の
TVCMでは宮内氏が早川健に扮し、
元気な姿を見せてくれました。

この記事を書くために久々に
レーザーディスクの
『快傑ズバット』を
引っ張り出してみてみましたが、
けれん味あふれる演技と演出、
そして熱量は「すさまじい」の
ひと言。

傑作は何年経っても傑作なのだと、
改めて感じています。





1977年放送『快傑ズバット』-2.GIF






1977年放送『快傑ズバット』-3.GIF





早川清一朗


マグミクス 1/29(水) 7:13配信

最終更新:1/29(水) 16:26

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200129-00010000-magmix-ent&p=1
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200129-00010000-magmix-ent&p=2




筆者所有の『快傑ズバット』レーザーディスクVol.2












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