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『アンナチュラル』『MIU404』…野木亜紀子脚本が伝えるメッセージ、米津玄師が歌う主題歌との親和性 [野木亜紀子脚本が伝えるメッセージ]

『アンナチュラル』『MIU404』
野木亜紀子脚本が伝える
メッセージ、
米津玄師が歌う主題歌との親和性




野木亜紀子脚本が伝えるメッセージ.GIF
『MIU404』に出演した綾野剛と星野源



綾野剛と星野源がW主演を務めた
ドラマ『MIU404』(TBS系)が
9月4日に最終回を迎えた。

放送終了から10日以上が経つものの
その興奮は冷めやらない。


同作は、脚本を野木亜紀子氏、
演出を塚原あゆ子氏ら、

そしてプロデュースを
新井順子氏が担当。

2018年に放送された
ドラマ『アンナチュラル』
以来のタッグだ。

『アンナチュラル』は、
ギャラクシー賞や、
コンフィデンスアワード
・ドラマ賞などを受賞。

『MIU404』も、Twitterで
世界トレンド1位に入るなど、
大きな話題となった。

両ドラマの主題歌を務めたのが、
米津玄師だ。

『アンナチュラル』の
主題歌「Lemon」は、
ミュージックビデオ(MV)の
再生回数6億回を突破。

2018年の年間チャートで
30冠を記録した。

そして、『MIU404』の
主題歌「感電」は、
本年度のオリコン初週
ダウンロード数最高記録を
樹立している。

ここで、野木脚本が伝える
メッセージと、米津玄師の作る
主題歌の親和性について
考えていきたい。


■野木亜紀子脚本が伝えるメッセージ

『アンナチュラル』は、
石原さとみ演じる法医解剖医の
三澄ミコトが、不自然死究明研究所
(UDIラボ)にて不自然な死の
裏側にある真実を究明していく
ストーリー。

『MIU404』は、初動捜査の
プロフェッショナルという設定の
「第4機動捜査隊」に所属する
理性的な刑事・志摩(星野源)と、
野性的な刑事・伊吹(綾野剛)が
バディを組み、犯人逮捕に
奮闘する姿を描いた物語だ。


『アンナチュラル』
全体のテーマは、
「死と向き合うことによって、
現実の世界を変えていく」。

「死」をテーマにしながら、
その対極にある「生」と
向き合うきっかけを作った
作品だったのに対し、

今作の『MIU404』は、
「生」と真正面から
向き合っていた。

志摩の
「止めたいよな。
最悪の事態になる前に」や、

伊吹の「
機捜っていいよな。
最悪の事態になる前に
止められる」という
台詞が作品のテーマを
体現しているとも言えるだろう。

「死者」の“これまで”を
追う仕事を扱った
『アンナチュラル』と、

「生きている者」の
“これから”を考える『MIU404』。

真逆のテーマを扱っているようで、
一貫しているメッセージが
あるように感じる。

それは、「生」に対する強い
メッセージだ。

『アンナチュラル』で、
「死」と向き合うことで、
「生」とは「死」の延長線上に
あると知る。

『MIU404』では、
伊吹の
「生きてりゃ何度でも
勝つチャンスがある」と
いう台詞や、

最終回で志摩(星野源)が、
黒幕・久住(菅田将暉)を
捕まえて、
「(死ぬなんて)そんな
楽させてたまるか。

生きて、俺たちとここで苦しめ」
と言うシーンから、
「生」を大切にすることを
教えられた。

このように、野木脚本は、
私たちに「生」について
考えるきっかけをくれる。

そして、社会問題を作中に
入れ込みながらも、
軽快さを欠かさない
ストーリー構成が絶妙だ。

両作のほかにも、
『獣になれない私たち』
(日本テレビ系)や、
『フェイクニュース』
(NHK)など、観終わったあとに、
アクションを起こしたくなる
きっかけを与える作品が
多いように感じる。


■米津玄師の主題歌との親和性

次に、野木脚本と米津玄師が歌う
主題歌の親和性について考えて
いきたい。

まず、『アンナチュラル』の
主題歌「Lemon」は、遺された者の
悲しみを優しく包み込む
レクイエムだ。

ドラマ内では、登場人物の
悲しみに共感するように、

<夢ならばどれほど
よかったでしょう>と
優しい歌声が流れる。

そしてその後も、
<戻らない幸せがあることを/
最後にあなたが教えてくれた>や、

<あの日の悲しみさえ
あの日の苦しみさえ/
そのすべてを愛してた
あなたとともに>など
去ってしまった人を
懐古する歌詞が続く。


しかし、最後には
<今でもあなたはわたしの光>
と歌う。

闇の部分を歌った後に登場する
一筋の光は、悲しみの先にある
「未来」を考える
『アンナチュラル』にぴったりだ。

そして、『MIU404』の主題歌
「感電」は、中毒性のある
ポップなファンクナンバー。

どの回も作品の流れに
マッチしていたが、
特に最終回の曲がかかる
瞬間が絶妙だった。

伊吹が、
「なぁ志摩ちゃん。
刑事辞めたりしないよな?」
と語りかけ、「感電」の
<お前はどうしたい?
返事はいらない>が流れる。

その問いかけに答えない志摩と、
この歌詞が見事にリンク。

まさに、主題歌とドラマが
一体となって作品を
完成させていることを
実感させた。

また、2番のBメロ
<よう相棒 もう一丁
漫画みたいな喧嘩しようよ/
洒落になんないくらいのやつを
お試しで>は、
揉めながらも絆を深め、
お互いに「相棒」と
呼び合うようになった
志摩と伊吹の関係性に
マッチしている。


「Lemon」を聴くと、
『アンナチュラル』を
観て考えたさまざまなことを
思い出す。

“MIUロス”に陥る中でも、
「感電」の出だしの
ホーンセクションを聴くと、

一瞬にしてドラマの世界観が蘇る。

どの主題歌も作品にマッチ
していることが多いが、

野木脚本×米津主題歌では、
それが顕著だと感じる。

主題歌が流れる絶妙なタイミング、
ドラマの世界観にマッチした歌詞。

そして、アーティストの
ドラマへのリスペクト。

米津の描く
世界観が素晴らしいのは
もちろんだが、それらが
融合しているからこそ、
より深く愛される主題歌に
なったのかもしれない。

【かなぴす】



MusicVoice 9/17(木) 11:06配信

最終更新:9/17(木) 11:06


https://news.yahoo.co.jp/articles/6e6f6982cd011084ac9647745a697fdb7587e5a9











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