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Perfume、次なる野望はどこへ向かう? 『Reframe』で新たなスタンダード確立するか [Perfume、次なる野望はどこへ向かう]

Perfume、次なる野望はどこへ向かう? 
『Reframe』で新たなスタンダード確立するか


Perfume、次なる野望.GIF
Perfume『Perfume The Best “P Cubed“』(通常盤)


『コーチェラ』での健闘と
ベスト盤でのキャリア総括

「今年の3月からは約2年半ぶりの
北米ツアーが始まり、さらに4月には
世界のポップミュージックの
ショーケースともいうべき
『コーチェラ・ヴァレー・
ミュージック・アンド・アーツ・
フェスティバル』への
出演も決まるなど、
この春の活動はPerfumeの
今後の海外戦略における
試金石となる。


先日発表されたコーチェラの
出演者一覧におけるPerfumeの
文字は小さく
(一方で同じアジア勢の
BLACKPINKはヘッドライナーに
次ぐ位置づけである)、

グローバルにおけるこのグループの
実勢を突き付けられたような
気持ちにもなる。

ただ、こういった逆境こそ、
Perfumeにとっては
「燃えるシチュエーション」だろう。


今年の夏を迎えるころに、
世界中で「Perfumeやばい!」
という声が広がっていることを
大いに期待したい」

(Perfumeが次に越えるのは
“世界”への境界線? 
挑戦の1年振り返りと2019年への期待

https://realsound.jp/2019/01/post-305387.html

これは今年の2月、世界を転戦する
直前のPerfumeについて期待を
込めて書いた原稿のラストである。

すでに2019年の終わりの
音も聞こえてきた現在、
この期待はめでたく
成就しただろうか?

現時点で、たとえば海外で
特定の曲が大ヒットしたと
いうような具体的な事実は
確認されていないと思われる。


ただ、『コーチェラ』において
何らかの爪痕を残した、
とは言うことができるだろう。

彼女たちの初週のパフォーマンスは、
チャイルディッシュ・ガンビーノや
ビリー・アイリッシュとともに
『Rolling Stone』選定の
「Coachella 2019: The 16 Best
Things We Saw」にチョイスされた
(参照: https://www.rollingstone.com/
music/music-lists/coachella-2019-best-
performances-ariana-grande-nsync-822246/ )。

YouTubeでも放送された2週目の
ステージでは、「だいじょばない」で
リアルタイムエフェクトを披露するなど
「Perfumeらしさ」を存分に発揮。

会場での評判も上々だったようである
(参照:
https://realsound.jp/2019/09/post-417180.html )。

大いに刺激を受けたであろう
海外ツアーの日々を経て、
夏には各局の大型番組で
新曲「ナナナナナイロ」を披露。

合わせて、9月18日にはキャリアを
総括する3枚組のベストアルバム
『Perfume The Best “P Cubed”』を
リリースするとともに、各所から
熱望されてきた日本国内での
「サブスク解禁」に踏み切った。

これを機に、また新しい形で
Perfumeの音楽の魅力に触れる人が
増えるはずである。

新曲であると同時に実は
中田ヤスタカがPerfumeを
プロデュースする前から
元曲が存在していたという
「Challenger」で始まり
「ナナナナナイロ」で終わる
『Perfume The Best “P Cubed”』は、
中田ヤスタカによるリマスターに
よって過去曲の聴こえ方がだいぶ
異なっているのも印象的である。

また、年齢を重ねていく中で
3人の歌声がより大人びていくさまも
彼女たちの歴史を感じることができる。

だが、それ以上に、Perfumeが
歩んできた楽曲面での進化を
追体験できることが今作の
存在意義として大きいように思える。

エレクトロ風味を基調としながら
メロディでJ-POPとしての汎用性を
担保するという大きな構造をベースに、

特に現時点でのキャリア後期においては
EDM、トロピカルハウス、
フューチャーベースなどを時期に
応じて導入してきた彼女たちの
楽曲群は、ヒットチャートの
常連であると同時に海外の
ダンスミュージックの潮流との
出会いを演出するものでもあった。

「売れているものが尖っている」
という

「言うは易し、行うは難し」
なテーゼをPerfumeは常に
ハイクオリティで実現して
きたことを、
このベストアルバムは
改めて気づかせてくれる。


『Reframe』の「常設公演」への道

今年公開された海外メディアでの
インタビューで、Perfumeは
自分たちのここまでの活動に
ついて
「アイドルがロックフェスに
出るという道を開いた」

「自分たち以降アイドルが
武道館を目指すようになった」
という旨の発言をしていた

(参照:https://www.vice.com/en_asia/
article/59vxaz/perfume-japan-jpop-girl-
group-experimental)。

そういう点では、多くのフェスで
メインステージの常連となり、
来年にはドームツアーも
控えているという今の状況は
「女性グループが目指すべきこと
として言われることを
全て体現してしまっている状況」
とも言える。


一方で、
「キャリアを総括するベスト盤の後の
ドームツアー」
という区切りとしてはあまりにも
ちょうどよいタイミングを迎える
ことになっても、周囲からの
そんな声を笑い飛ばしながら
活動を続けていく意思を
強く持っていることは
各種インタビューからも
伝わってくる。


道半ばである海外戦略に対して、
国内ではトップアーティスト
としての地位を名実ともに
確固たるものにしているPerfume。

この先、日本でやるべきことは
残されているのだろうか?


現在彼女たちがひとつの野望として
掲げているのが、まもなく
2回目の開催を控えている
コンサートプログラム
『Reframe』の「常設公演」である。

昨年3月に2デイズで開催された
『Reframe』は、最新テクノロジーを
織り込んだパフォーマンスを
MCなしで披露するこのステージで、

タイトルの通りステージエンター
テインメントのあり方を大きく
再定義するようなものになっていた。

その『Reframe』が今度は場所を
LINE CUBE SHIBUYAに移して、
同会場のこけら落とし公演として
計8日間開催される。

この『Reframe』を2日間、
もしくは8日間やる、
というのではなく、

「いつでもやっている」

「ふらっと立ち寄れば見れる」と
いうような状況に近づけたいと
いうのが「常設公演」の
イメージのようである。

これがどうやら
「ちょっとした思い付き」
ではなさそうなのは、
『音楽と人』10月号の
インタビューや9月21日に
放送された『SONGS』
(NHK総合)での森山未來と
のっちの対談など多くの
人の目に触れるメディアで
この話が積極的に
発信されていることからも
うかがえる。


実際にこのプランを実現に
移そうとした場合、
越えないといけないハードルが
多数存在するだろう。

おそらく活動の軸足自体を
そちらに寄せる必要も
出てくるはずだし、

その際の海外戦略との
折り合いも問題になってくる。

また、そもそも会場の確保
という課題をクリアしない
限りこの話は先に進まない。

ただ、このチャレンジは
日本の音楽業界にとっても
非常に重要なものになるはずである。

「音楽ビジネスはライブが大事」
という言説がすっかり定着した
昨今だが、その内実は大規模会場に
多数人を集めることでグッズの
販売と合わせて収益をあげると
いういわば「お祭りで人をさばく」
ことにフォーカスしたものという
側面もある。

限定されたキャパシティの会場で
同じ公演を繰り返し行うという
取り組みはそんなトレンドと
逆行するのものだが、

「クオリティの高いステージを
多くの人が見やすい形で行うこと」、

つまりは
「一発の“お祭り”ではなくて、
“日常”として最先端のステージを
体感できる環境を作ること」を
目指すというのは、

ライブビジネスをより
サステナブルなものとして
進化させるために大きな意味を
持つことになるのではないだろうか。


これまでの活動において、
何度も「前人未到」を実現して
きたのがPerfumeである。

規模拡大ではなく居を据えて
自らの表現を磨き上げる、
そんな新たなスタンダードの
確立こそが次に彼女たちが
成し遂げる
「前人未到の取り組み」
なのかもしれない。

今回の『Reframe』シリーズと
来年のドームツアーを経て、
今度はどんなビジョンが
打ち出されるのか今から
楽しみである。



リアルサウンド 10/16(水) 15:01配信

最終更新:10/16(水) 15:01


https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191016-00010029-realsound-musi
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191016-00010029-realsound-musi&p=2




[Lyric Video] Perfume 「ナナナナナイロ」
















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